2020.12.06
かぜ症候群(風邪、普通感冒)の原因ウイルスについて
風邪が流行しています。かぜ症候群の原因ウイルスは、寒い時期に流行するものが多いようです。一覧表にしてみました。「3.かぜ症候群」をご覧ください。
2020.10.30
11月16日からの発熱外来(午前)について
11月16日からの発熱外来(午前)については受付窓口が写真に示す通り”窓”となります。
また診察室は正面玄関ではなくクリニックに向かって右(みるく薬局に近いところ)のドアとなります。
待機場所は患者様の自家用車内となります。寒くなる時期に駐車場内を複数回移動していただくことになり申し訳なく思っています。
暖かい服装でご来院ください。
また駐車場内での自動車事故にご注意ください。
ご協力お願い申し上げます。
なお非発熱外来(午後)につきましては今まで通り正面玄関からの受付・診察となります。
早くコロナの流行がなくなることを祈っています。
~発熱外来における受付窓口と診察室の場所~
2020.09.06
「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第3版」
新型コロナウイルス感染症診療の手引きが改訂されました。今回の改訂のポイントは小児に関する情報が増えたことです。以前も紹介しました Multisystem inflammatory syndrome in children ですが、川崎病に似ていることで注目されています。この合併症は今のところアジア圏ではいまだに報告されていないようです。また川崎病の治療で使用される免疫グロブリンに不応である(効かない)ことが多いようです。詳しくは「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第3版」 をご覧ください。
2020.08.25
Multisystem inflammatory syndrome in children (MIS-C)
新型コロナウイルス感染症の合併症である多系統炎症性症候群( Multisystem inflammatory syndrome in children ; MIS-C)と川崎病(KD)は症状が似ていると言われていますが相違点もあるようです。
相違点
MIS-Cは年長児~青年に多く、KDは乳幼児に多い。
MIS-Cは黒人とヒスパニックに多く、KDは東アジアとアジア系に多い。
胃腸の症状は、KDよりMIS-Cに多い。
心筋機能障害とショックは、KDよりMIS-Cに多い。
炎症マーカー(CRP,D-dimer,ferritin)は、KDよりMIS-Cでより上昇する傾向がある。
これらの相違点も臨床実地ではとても重要と思っています。
出典:UpToDate
2020.08.24
Multisystem inflammatory syndrome in children (MIS-C)
以前にもご紹介しました新型コロナウイルス感染症の小児特有の合併症です。以前(8月10日)に世界保健機関(WHO)の診断基準をご紹介しました。今回は米国疾病予防センター(CDC)の診断基準をご紹介します。
米国疾病予防センターによる診断基準
年齢:20歳以下
次の4つの臨床徴候をすべて満たす。
Fever:
38℃を超える発熱が24時間以上続く あるいは
24時間以上続く発熱の訴え
臨床検査
下記のいずれかを含む:
CRP上昇
ESR上昇
フィブリノーゲン上昇
プロカルシトニン上昇
D-ダイマー上昇
フェリチン上昇
LDH上昇
IL-6 level上昇
好中球増加
リンパ球減少
低アルブミン血症
2つ以上の臓器の障害:
心血管 (ショック、トロポニン上昇、BNP上昇、心エコー法での異常所見、不整脈など)
呼吸(肺炎、肺塞栓、急性呼吸窮迫症候群など)
腎(急性腎障害、腎不全など)
神経(痙攣、脳卒中、無菌性髄膜炎など)
血液(凝固異常など)
消化管(腹痛、嘔吐、下痢、肝酵素上昇、イレウス、消化管出血など)
皮膚(紅皮症、粘膜炎、その他の発疹)
入院を要するほどの病状であること
他の疾患と診断できないこと
最近あるいは現在新型コロナウイルスに感染した、あるいは暴露した。
次のいずれかに該当する。:
PCR法で陽性
血清学的に陽性
抗原検査で陽性
症状出現する4週以内に新型コロナウイルスに暴露した。
上記4項目すべてを満たすこと。
WHOの診断基準に似ていますが、CDCの診断基準では発熱期間が24時間以上と短く設定されているのが特徴の一つです。本疾患は川崎病に似ていると言われていますが、川崎病の発熱は診断基準によれば5日以上です。繰り返しですが本疾患の発熱はCDCの基準に照らせば24時間以上です。この違いは臨床実地に携わる者にとってとても重要だと思っています。
出典:UpToDate
2020.08.15
小児における新型コロナウイルス感染症の臨床症状
新型コロナウイルスに罹患するとどんな症状がでますか?と質問されることがあります。
2020年5月30日時点での米国における報告です。
0歳から9歳までの子供
発熱– 46%
咳– 37%
息切れ– 7%
筋肉痛– 10%
鼻漏– 13%
頭痛– 15%
吐き気/嘔吐– 10%
腹痛– 7%
下痢– 14%
においや味の喪失– 1%
10歳から19歳の子供
発熱– 35%
咳– 41%
息切れ– 16%
筋肉痛– 30%
鼻漏– 8%
頭痛– 42%
吐き気/嘔吐– 10%
腹痛– 8%
下痢– 14%
臭いや味の喪失– 10%
重症例も報告されていますが多くは無症状あるいは軽症~中等症で発症から1~2週間で回復するようです。
出典:米国疾病対策予防センターおよびUpToDate
2020.08.12
アレルゲン免疫療法についてさらに詳しい情報が欲しい方へ
当院のホームページ「アレルギー性鼻炎」 から鳥居薬品のホームページ「トリーさんのアレルゲン免疫療法ナビ」 にリンクしました(鳥居薬品様より許可をいただきました)。ご覧下さいませ。
2020.08.10
Multisystem inflammatory syndrome in children (MIS-C)
小児多系統炎症症候群とでも訳すのでしょうか?新型コロナウイルス感染症の合併症です。川崎病に似ていることで話題になっています。でも診断基準が川崎病とは異なります。その診断基準も複数ありますが、今回はWHOによる診断基準を掲示します。
診断基準
0~19歳
3日以上続く発熱
以下の所見のうち少なくとも2項目以上:
発疹、両側の非化膿性結膜炎、粘膜や皮膚の炎症所見 (口、手、足)
血圧低下あるいはショック
心不全、心膜炎、血管炎、冠動脈の異常(心エコー所見あるいはトロポニン/BNPの上昇)
凝固異常 (PTあるいはPTTの延長; D-dimer上昇)
消化管の症状 (下痢、嘔吐、腹痛)
炎症マーカーの上昇( ESR, CRP, or procalcitonin)
敗血症やtoxic shock syndromesなどの細菌感染症が否定されていること
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染が確認されていること:以下のいずれかの方法で。
PCR法で陽性
血清学的に要請
抗原検査で陽性
COVID-19陽性者との接触
上記6項目すべてを満たすこと。
症状からは川崎病の症状+消化器症状といったところでしょうか?
臨床実地では重要と思われます。
出典:UpToDate
2020.07.24
7月21日火曜日の日本経済新聞からです。
主な新型コロナワクチンの開発状況
開発国
主な企業・研究機関
実用化の目標
英国
アストラゼネカ、オックスフォード大学
2020年9月
米国
ジョンソンエンドジョンソン
21年上半期
独米
ビオンテック、ファイザー
20年内
日本
アンジェス、大阪大学
塩野義製薬
21年秋
最も早く実用化しそうなのは2020年9月のアストラゼネカですね。日本政府もワクチン供給の交渉しているようですが、日本国内での治験のため実用化は半年程遅れて来春となるようです。ということはアンジェスの方が早いかも?
2020.07.22
KYちゃんからいただきました。ありがとうございました。美味しそうです。
2020.07.18
”【苺の小児薬用量】の閲覧数が増えている。なぜ?”
Google analytics を利用して当ホームページの閲覧状況を確認しましたところ、最近【苺の小児薬用量】 の閲覧数が増えているんです。今や、トップページよりも閲覧数が多いんです。理由がわかりませんが嬉しいです。そこで数か月ぶりに薬剤を追加してみました。注射薬ロセフィンです。今後は少しずつ注射薬のラインナップを増やしていこうと思っています。これからもどうぞご愛顧くださいませ。
【ちょっと脱線】「今回もバニラですかぁ?」⇒「バニラですぅ」。アイスクリームの話ではありませんからね。Javascriptのお話です。変な友人からのお電話のヒトコマでした。当サイトも変にならないように注意します。
コロナウイルス(SARS-CoV-2)
N:Nucleocapsid
S:Spike
E:Envelope
M:Membrane
出典:国立感染症研究所
☆☆☆新型コロナウイルス感染症について☆☆☆
厚生労働省のホームページに新型コロナウイルス感染症についての情報が集約されています。ご覧くださいませ。
なお新型コロナウイルス感染症の検査、診断、PCR検査の適否の判断等につきましては当院では対応できませんので帰国者・接触者相談センターにご相談ください(連絡先はお知らせをご覧ください)。
2020.02.27